うつ病は精神的に弱い人の病気ではないし、恥ずかしくもない

疲労とは、肉体だけに起こるものではありません。

肉体と同様、精神にも疲労があります。

心が疲れてしまえば精神状態は不調になります。

それがうつ病です。

かつて、うつ病には
「特別な人の病気」
「精神の弱い人の病気」
といった偏見がありました。

しかし、それは明らかに間違いでした。

広告
336 ×280

うつ病は誰にでも起こる可能性がある

過去に例を見ないほどストレスが多様化した現代社会。

誰もがうつ病になるリスクを抱えています。

うつ病は「心の風邪」とよくいわれます。

これは風邪は誰でもひく、そこのところの例えです。

しかし、うつ病は風邪のような簡単なものではありません。

もっと重大な病であると、自他ともに認識しなければなりません。

丈夫な肉体を持つプロスポーツ選手でも
風邪をひくことはあります。

風邪をひいたとき、
「気持ちがたるんでいたのが悪かった」
「自己管理が甘かった」
ととらえることもあります。

しかし、うつ病の場合は心の問題であり
自分を責めたり、
まわりに責められるようなものではありません。

精神的に変だと感じたら医師に相談することが大切

自分がうつ病かもしれないと感じたときにすべきなのは、
悩まず、医師(精神科・心療内科・神経内科)に相談することです。

どんな病気も早いうちに治療を受ければ
苦痛はより軽くすむものです。

うつ病もその例外ではありません。

自分で「うつ」かどうかを判断するおおまかな目安としては、
①何もする気が起こらない、という状態が二週間以上も続く
②嬉しいこと、楽しいことがあっても気分が晴れない
③不安・焦燥などが消えず、職場が怖く感じる
④長期にわたる倦怠感、食欲がない
⑤誰とも会いたくない

などが一般的にあげられています。

医師の診察を受け、処方された薬を飲み、
充分な休養をとればこれらの症状は改善されます。

症状の改善とは以前と同じ精神状態に戻ることです。

食欲不振が続いていた人なら、食欲がわいてきます。

何カ月間も無気力状態だった人なら、
「テレビを観ようかな」とか「外に出かけてみようかな」
といった気分になります。

そうして徐々に、以前のような精神状態に戻っていきます。

しかし忙しい人が、サラリーマンが休養がとれるのでしょうか?

まず無理です。

風邪で1日、2日休むのとはわけが違います。

ここが心の病の深刻な現実です。

抗うつ剤で治療

うつ病は抗うつ剤で治療していきます。

抗うつ剤には、セロトニンやドーパミンといった脳内の
神経伝達物質(喜び、心の安定に大きく関わる物質)を
適量にコントロールする働きがあります。

これで精神状態を「普通」に戻していきます。

しかし、薬を飲むのは対症療法であって、
周りの環境を変えない限り、
うつ病は再発するのではないかと思う人もいるでしょう。

確かにその危険はあります。

物事の感じ方、受け止め方を変えないと
再発する可能性があります。

しかし人はストレスに慣れるものです。

ストレスを克服することもできます。

たとえば、家族を亡くした人が「とても悲しい」という
強度のストレスのためにうつ病になるケースがあります。

この場合はすぐに、悲しみ=ストレスが
なくなることはありません。

時間が悲しみをやわらげてくれるのを待つしかないわけです。

その過程においては、抗うつ剤はとても有効です。

悲しみのあまりうつ病になってしまったら、
早く治療(抗うつ剤の服用等)を受けることが大切です。

完治しても悲しみは消えませんが、
病的な精神状態に比べれば、
より早く悲しみを克服できるようになります。

うつ病を治さずにいれば、
状況はかえって悪化する恐れがあります。

うつ病のまま重大な決断をしてはいけない

上司との関係がきわめて悪い、家庭生活がとてつもなく苦痛だ。

そういった理由でも、うつ病は起こります。

問題が解決不可能であるなら、
会社を辞めるとか、
離婚をするといった行動も必要です。

しかし、うつ病のまま重大な決断(退職、離婚など)をしてはいけません。

病的な精神状態で新しい環境に飛び込むのは
リスクが大き過ぎます。

ほぼうまくいきません。

治療によって(抗うつ剤の服用など)「平常心」を取り戻せば、

新しい別の発想が浮かぶかもしれません。

「上司の言うことを正面から受け止めるのはやめよう」とか、
「家族が自分に求めていることに、できるだけ応えていこう」
などと考えられるようになるかもしれません。

必ずしも周りの環境を変えなくてもいいわけです。

まとめ

うつ病が極度に悪化すれば、死(自●)に至ります。

症状が重くなれば病院に行く気力さえ失せてしまう人も多くいます。

電通の過労死事件もまさにこれです。

早めの受診がとにかく必要です。

日頃から「うつは心の風邪」、誰でも可能性がることを認識してください。

もしかしたら自分は風邪をひいてしまった(うつ病になった)のでは
という思考は絶対に忘れてはいけません。

広告