この映像は、JR東海の超有名な企業イメージCM。
放映は1989年秋季、
バブル期の若者カップルのクリスマスを象徴した。
シティホテルの定義は、
東京に限ったことではありません。
ただここいうシティホテルは、東京24区内と
東京ディズニーランドに隣接するホテルのことを
シティホテルとします。
バブル時代とは1986年~1991年頃のほんの5年間ぐらいです。
日本経済が瞬間的に世界№1の国になった時期です。
昭和60年代~平成3年頃までです。
この時期のクリスマス・イブのシティホテルの予約に奮闘した、
若い男性の“あの夏の思い出”を振り返ります。
目 次
バブル期のクリスマス・イブのホテル予約は夏が常識
「あ~そろそろ寒くなってきな~
クリスマス・イブのこと考えようかな~」
では負け犬になるしかなかったのが、
バブル時代でした。
彼女への“何万円”もするクリスマスプレゼントのためにバイトは
秋からでも間に合うが、
真夏のうちに
まずやっておかなくてはならなかったのが、
「おしゃれなホテル(=シティホテル)の予約」
でした。
そう、クリスマス・イブのために、
夏からホテルの部屋を確保することが、
当然の時代だったのです。
ホテル業界にとってバブル期は夢のようなよき時期だった
今の世の中のように、
顧客争奪戦にあえぐホテル業界の営業担当者には、
バブル期は夢のような数年間でした。
クリスマス・イブであれば、
有名で夜景がきれいなシティホテルならば、
あとやることといったら予約電話に
「申し訳ございません、満室です」
と返答するだけだったのですから。
ヒルトン東京ベイ
「クリスマス・イブは90%がカップル」
【1988年】
「クリスマス・イブは8月のお盆前に、
すでに執事サービス付きの
37万5000円のスイートルームを含めて、
全782室が満室」
【1990年】
シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
「1988年4月のオープン前から
クリスマス・イブの予約があり、
お盆過ぎには全780室すべて満室、
それも高い部屋から順に埋まっていった」
【1988年】
新宿京王プラザ
「クリスマス・イブは3年前(1985年)から、
一気に若い人ばかりが目立つようになった」
【1988年】
当時は、お正月を
東京24区内、東京ディズニーランドに隣接する
シティホテルで過ごす家族連れが多くいました。
しかしクリスマス・イブだけは、
シティホテルの客は圧倒的に若者カップルでした。
バブル時代の若者はチャラチャラしていた
1989年12月24日午後、
東京ディズニーランドに隣接するホテルにいたカップルに
新聞記者が取材しています。
25歳の会社員と22歳のOLは知りあって半年。
9月に予約の電話をしたら断わられたが、
旅行代理店のクーポン券を見つけてすべり込んだ。
ホテルを選んだのは彼女の希望で、
作家の田中康夫がここを大推薦しているのを
雑誌で読んだからだという。
(1989年12月31日付・朝日新聞)
いまや、ネットのホテル検索サイトで
クリスマス・イヴの空室を探すと、
11月の時点でも、
ずらっとリストが表れます。
なお、
クリスマスプレゼントも、
イブの宿泊代も、
食事代も全て男性もちであるのは、
当時バブル時代の常識です。
クリスマスに要する男性の軍資金は、
10万円~20万円といわれた時代です。
この面では、今の若い男性諸君は幸せかも。
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