うつ病は、ほとんどの場合、何らかのストレスが原因で
発症します。
発症の原因で、特に多いのが
「人間関係がめんどくさい」
「喪失体験」
「職場や私生活の環境変化」
です。
今回はこの3大原因について考えていきましょう。
目 次
人間関係がめんどくさい
職場で人間関係がうまくいかないことは、
人にとって大きなストレスとなります。
当然人それぞれで、
ストレスの受け止めかたは違います。
人それぞれ精神状態は違いますので、
耐えられる人もいれば、耐え難い人もいます。
特に今まで良好であった人間関係が損なわれ、
口もきかず、険悪な関係になるとたいていの人は、
うつ病を引き起こす大きなきっかけになります。
大嫌いな上司、気にくわない同僚や部下など、
人間関係は仕事の内容よりも
難しい問題かもしれません。
たいていの人は、仕事自体はできるものです。
大きな問題は人間関係のめんどくささです。
しかし、サラリーマンの仕事は、
「人間関係がめんどくさい」
を耐えることが給料の種であることも
事実であることを理解しておきましょう。
人間関係のめんどくささがない職場はありません。
喪失体験
ひとは生きていく上で避けられないストレスがあります。
それは大切な人がいなくなる「喪失体験」です。
精神的に最大級の衝撃(ショック)となります。
家族の死別、失恋や離婚などで
相手が自ら離れていったショックと寂しさが引き金となって、
うつ病になることもあります。
母親のうつ病としてよく知られているのが
「空(から)の巣症候群」というものがあります。
これは子どもが大学進学や就職、結婚などで
子どもが家の出ていくと、
残された母親は生きる張り合いを失って空虚感に襲われ、
うつ病を発症するものです。
また物理的に別れなくても、
夫婦や親子、親しい友人や同僚などとの
関係が悪化して心が離れていった場合も
うつ病を発症する原因になります。
環境の変化
うつ病は、「環境の変化」が引き金となることもあります。
環境の変化は、職場の場合と、家庭の場合があります。
ひとは毎日を、ある程度同じことの繰り返しで生きています。
それが慣れであり、ストレスのない日々となるものです。
しかし、ある日からその慣れ親しんだ繰り返しがなくなると、
強いストレスにみまわれます。
例えば「引っ越しうつ病」と呼ばれるうつ病があります。
これは、引っ越しによって、家も、近所もすべてがかわり、
親しい人と離別したりして、
精神的に不安定になり、うつ病を発症するものです。
このように引っ越しは不幸なことではないのにうつ病になります。
さらには本来おめでたいはずの結婚や出産、進学、就職、
昇進で職場での自分の役割が変わり、
周囲の環境も変化すると、
それがきっかけでうつ病になることもあります。
周囲の人には、喜ばしいできごとのように見えても、
本人にとってはそれがプレッシャーとなり、
うつ病を招くのです。
ストレスとプレッシャーはうつ病の温床になるのです。
しかし、ストレスに弱い、プレッシャーに弱い人が
ダメな人ではなく、人それぞれで、その人の感受性です。
非難される、非難するものではまったくありません。
さらには、うつ病は恥ずかしいことでも、
劣った人の病でもありません。
現代社会では、うつ病の人が非常に増えていいます。
そして、治療をせずに放置している人が
ほとんどといわれています。
この記事を読んでいるあなたが
もしかしたら自分もうつ病かもと
感じたら医師に診断してもらうことをおすすめします。
そして、あなたの家族や周りの人が
うつ傾向にあると感じたら
温かく見守り
適切な対処を考えてあげてください。