一年中スーパーに行けば売っている
果物といえば、バナナです。
季節を問わず値段の変動も少ないので、
日本人には最も身近な果物ともいえます。
でも、今のように安価に
バナナが買えるようになったのは
昭和40年代からだそうです。
バナナの輸入自由化が決定したのが
昭和38年でした。
それまでは高級南国フルーツだったのです。
それを考えると、
ありがたい安価で高栄養なバナナです。
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しかし、だれもが思っているのが、
「日持ちしない」「保存がきかない」
「すぐダメになる」「冷蔵庫ダメ」
という難点だと思います。
真冬はともかく、気温が高くなれば
あっという間に熟して黒くなって
食べごろを過ぎてしまいます。
特に真夏は保存は
ほぼ無理なのではないかと思ってしまいます。
かといって冷蔵庫で保存すると、
低温障害でこれまた真っ茶色((+_+))
ちなみに冷蔵庫に入れて
茶色くなったバナナは、
中身は大丈夫なのです。
冷気に当たって
皮は真っ茶色に変色してしまいますが、
以外にも皮をむくと中身は助かっていて
おいしく食べられます。
とはいっても皮が真っ茶色はやはり残念、
食べ物は見た目も大切ですからね。
目 次
バナナの保存にエチレンガスは大敵
バナナが南国の畑から収穫され、
日本に輸入され、
あなたの家の台所にきても
ずっと呼吸しています。
その呼吸のはき出す息がエチレンガスです。
エチレンガスは他の果物や野菜から
普通に発する物質です。
私たちがよく甘くなるのを待ってから食べる
キウイやメロン、桃なども
このエチレンガスを利用しているのです。
バナナの皮に茶色いポツポツ
(シュガースポット)を作って、
食べ頃をを教えてくれるのは、
バナナ自体から発生する
エチレンガスの作用なのです。
このエチレンガスはバナナ自身の
“でんぷん”を糖に変えて甘くします。
と同時に自分もどんどん茶色くなって
食べ頃をすぐに過ぎてしまいます。
実はバナナは13℃以下になると、
エチレンガスを出さなくなります。
しかし、もうそれ以上甘くなることも
なくなってしまします。
「エチレンガス=
黒くなる=甘さを増す=保存できない」
ということで、
今回はこのエチレンガスに頼らないで
甘くする方法と、
長持ちさせる裏技をお伝えします。
バナナを50度のお湯に5分つけると甘くなる
【用意するもの】
①バナナの本数部、全体が浸る大きさの鍋
②温度計
【バナナを甘くする方法】
①鍋でお湯を沸かします。
②ある程度お湯が沸いたら
温度計で測ります。
③50度以上でしたら水を少しずつ足して
50度に調整します。
(この段階では火は消しています)
④50度になったところで
1本1本ばらしたバナナを浸します。
(この段階では火は消しています)
※ぷかぷかバナナが浮いてしまう場合は、
皿などを上にのせてバナナ全体が
浸るようにしてください。
⑤そのまま5分置きます。
⑥5分後、取り出したらそのまま
室温で冷まします。
(1~2時間で大丈夫です)
50度のお湯に5分と常温で放置の間に、
糖度が5ほどアップするのだそうです。
「50度で5分で糖度が5アップ」
と覚えておきましょう。
●50度以上のお湯に入れると
バナナが黒くなってしまいますので
注意しましょう。
●買ってきてすぐのバナナは、
きれいな黄色でわずかに
ヘタのほうに黄緑が残っている、
こんなバナナを使いましょう。

●すでにシュガースポットが
表れていたり、
熟し始めているバナナには
50度のお湯に浸しても
効果はありません。
バナナを50度のお湯に5分つけると黒くなりにくくなる
50度というのは、バナナにとっては
暑くて強いストレスです。
50度のお湯に5分浸けるだけで
強いストレスを短時間に
バナナに与えることができます。
そのストレスを跳ね返そうと、
バナナの中に熱ショックタンパク質
という物質が生まれます。
この物質でバナナの抵抗力が増し、
黒くなりにくくなるのです。
普通ならば室温で5日ほどで
黒くなってしまうバナナでも、
冷蔵庫で適切に保存すれば
10日以上は日持ちするのです。
バナナの保存は野菜室で
バナナは前述の通り冷蔵庫に保存すれば
13℃以下なので
エチレンガスは出なくなりますが
しかしバナナをそのまま冷蔵庫へ入れると、
今度は冷気にあたって低温障害を引き起こし、
皮が黒くなってしまいます。
そこでバナナを
新聞紙や、ポリ袋、ラップなどで
1本ずつ包んであげます。
そうすることで冷気から
バナナを守ることができ
皮が黒くなりにくくなります。
また冷蔵庫の野菜室で保存します。
野菜室は、冷蔵庫の中で
一番温度が高い所ですので
皮が黒くなりにくくなります。
まとめ
「50度で5分置き、
1時間以上常温で放置方法」は、
バナナ自体から発する
エチレンガスに頼って
甘くするのではありません。
熱ショックタンパク質で甘くなるため、
日数がかからず、買ってきてすぐに
おいしいバナナが食べられます。
しかも、一周間以上は保存できるので、
これからは50℃のお湯につけることは
バナナの常識になるでしょう。