「8020運動」の目標達成と現状は?【厚生労働省】

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厚生労働省は平成4年から
『8020(ハチマルニイマル)運動』を
推奨しています。

80歳まで自分の歯を
20本以上保とうという
国策保健運動です。

食事をおいしく食べるために、
健康な歯は欠くことのできないものです。

80歳で20本以上の歯があれば、
ほとんどの食べ物をかみ砕くことができ、
充分に味を楽しみながら
食事をすることができます。

厚生労働省は5年に一回
「歯の実態調査」を実施しています。

2005年の調査で初めて、
80歳で自分の歯が
20本残っている人の割合が
二割を超えました。

20年前の調査では
平均わずか5本だったのと比べると
格段の進歩といえます。

これは2010年までに
80歳の2割が自分の歯を
20本以上残すことを
目標に掲げた計画でしたが、
目標が5年も早く達成できたのです。

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しかし、まだまだ20本の歯が残っているという
人は少ないのが現実です。

80歳の8割ほど人々が自分の歯が20本以下で
「部分入れ歯」か「総入れ歯」
不自由な人生を送っているのが現状なのです。

年齢別にみていくと65歳から70歳の間に
平均で10本以上の歯が抜けてしまうのです。

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歯が抜けてしまう原因は?

歯を失う主な原因のほとんどが歯周病です。

適切な治療を行なわないまま
時間が経過すると、
歯を支える組織や骨がやせ衰え、
歯がグラグラして
やがて抜け落ちてしまうのです。

歯周病は虫歯と違って
覚症状がほとんどありません。
気付いた時にはすでに
歯を保てない状態になっている
ということが少なくありません。

適切な治療を行なっていたか、
喫煙の有無、過労やストレス
の状況によっても異なるのです。

特に免疫機能が低下してしまう
過労やストレスが与える影響は
非常に大きいのです。

また、糖尿病などの生活習慣病の患者は、
歯周病の進行が早くなり、
治りにくくなります。

こうした虫歯や歯周病になるのは、
20歳代から40歳代にかけての
歯の手入れ、
つまり歯磨きがしっかりと
できていないことが一因
であると考えられています。

歯を失うことがないように、
若い頃から毎日正確に歯を磨くことを
習慣づけることが大切です。

また年に1~2回、
定期的に歯科医院で
専門的な歯のクリーニングを行い、
歯や歯肉の状態を診てもことを
お勧めします。

今日では、歯周病菌が単に口の中の問題である
という以外に糖尿病や心臓病、肺炎などといった
全身的な疾患とも関係があることが
分かってきています。

このように、歯の健康が
全身の健康に関わっているということからも、
生まれてから亡くなるまでの全てのライフステージで
健康な歯を保つことがとても重要なのです。

また、長寿国である日本では、
高齢者の歯の保有本数だ向上することが、
医療費の増加を抑えることにもつながります。

そのためにもぜひ、
一人一人が歯磨きの大切さについて考え直し、
80歳まで20本以上の歯を保てるよう
『8020運動』について意識して過ごしましょう。

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